ヘアメイク

「地毛で日本髪はできる?」結婚式で挑戦する前に知っておきたいこと


和装で結婚式やフォトウェディングに挑戦する花嫁さまの中には、地毛で日本髪に挑戦したいと考えている方もいるでしょう。

地毛で日本髪に挑戦する際は、髪の長さや量に気を配る必要があります。

この記事では、地毛で日本髪はできるの?長さや量はどのくらい必要なのかについて解説します。和装で結婚式やフォトウェディングに挑戦する花嫁さまは、ぜひ参考にしてください。

髪の長さ:肩下10~15cm程度が理想


日本髪を地毛で結う場合、髪の長さは肩下10〜15cm程度が理想的とされています。なぜなら、日本髪の特徴的な形を作るために必要なボリュームと結い上げた際の安定性を確保するためです。

日本髪には、いくつかの基本的なスタイルがありますが、いずれも髪を根元からしっかり引き上げ、形を整えながら固定する必要があります。

そのため、ある程度の長さがないと髷を結うための髪の量が足りず、全体のバランスが崩れてしまいます。特に、髷を作る際には毛束を折り返したり巻いたりするため、長すぎても扱いにくく、短すぎると髷が小さくなってしまうのです。

理想とされる「肩下10〜15cm」の長さであれば、髷を作る際に適度なボリュームを持たせながら、形を整えやすくなります。

また、日本髪は単に結い上げるだけでなく、油や元結(もとゆい)を使って髪を固めながら仕上げるため、髪の長さと量が仕上がりの美しさや持続性にも影響を与えます。

毛量:パスタ100gの1束ほど


日本髪を地毛で結う場合、必要な毛量の目安は「パスタ100gの1束ほど」です。なぜなら、日本髪の特徴であるボリューム感や立体的なシルエットを作るには、ある程度の髪の厚みと量が必要になるためです。

また、日本髪は単に髪をまとめるだけでなく、櫛や鬢付け油を使って艶を出しながら、形を維持する必要があります。毛量が少ない場合、髪のボリュームが足りずに仕上がりが貧弱に見えてしまったり、結い上げる際に支えとなる部分が不足して安定しなかったりしかねません。

そのため、地毛で結う場合は、ある程度の毛量の確保が望ましいとされています。さらに、毛量はあまりすかないことをおすすめします。具体的には、「パラパラと髪の毛が落ちてきやすいため」「少なすぎると綺麗な面が作りにくいため」です。

日本髪のヘアスタイル


日本髪のヘアスタイル例は、次のとおりです。

  • 文金高島田
  • 島田髷
  • 新日本髪
  • 角隠しに合わせる髪型
  • 綿帽子に合わせる髪型

それぞれの髪形について解説します。

文金高島田

文金高島田は、最も格式の高い日本髪のスタイルのひとつです。江戸時代から武家の女性や裕福な商家の娘が結婚式に結っていた髪型で、現在も花嫁の伝統的なヘアスタイルとして親しまれています。

特徴としては、頭頂部が高く持ち上げられ、左右にふくらみを持たせたシルエットをしている点です。かんざしやべっ甲の櫛、花嫁らしい飾りを添えることで、より華やかな印象になります。

白無垢や色打掛に最もよく合う髪型であり、角隠しや綿帽子をつける際にも適したスタイルです。

島田髷

島田髷は、日本髪の中でも最も一般的な髪型のひとつで、江戸時代の若い女性に広く流行しました。そのため、花嫁だけでなく振袖姿の女性にも用いられることがあります。

島田髷にはいくつかのバリエーションがありますが、基本的な形は後頭部に髷を大きく結い上げ、髪の根元をまとめるスタイルです。

花嫁が結う場合は、華やかなかんざしや飾りを添えることで、より婚礼らしい印象を演出できるでしょう。

新日本髪

新日本髪は、伝統的な日本髪の雰囲気を残しつつ、現代的なアレンジを加えたスタイルです。文金高島田や島田髷のように結い上げるのではなく、洋髪の要素を取り入れてアレンジしやすくなっています。

そのため、地毛で結うことが難しい場合や、より柔らかな印象を出したい場合に選ばれることが多いです。髷の大きさや形を自由に調整できるため、和装に合いつつも個性を生かした髪型にできます。

白無垢や色打掛だけでなく、大正ロマン風のアンティーク着物や引き振袖にもよく似合います。

角隠しに合わせる髪型

角隠しは、花嫁が身に着ける伝統的な頭飾りのひとつです。文金高島田や島田髷と合わせて用いられます。角隠しを被ることで全体のシルエットが整えられ、厳かで品のある花嫁姿が完成します。

もともと武家の婚礼儀式に由来するため、格式のある印象を持たせたい場合に特に適したスタイルです。また、角隠しをつけることで髷の形が強調され、かんざしや髪飾りの美しさが引き立つ特徴もあります。

綿帽子に合わせる髪型

綿帽子は、白無垢姿の花嫁が挙式でのみかぶる特別な装いで、主に文金高島田と組み合わせることが多いです。

綿帽子の下に収めるため、髪の高さや形が重要になり、ボリュームのある文金高島田が最も適しているとされています。

綿帽子は、婚礼の場面でしか身につけることができない貴重な装飾であり、神前式の厳かな雰囲気を際立たせる役割を果たします。

そのため、クラシカルで伝統的な婚礼写真を残したい場合には、文金高島田と綿帽子の組み合わせが選ばれることが多いです。

ちなみに、綿帽子は洋髪の上からでも問題ありません。実際に、綿帽子だけ希望の方は洋髪がおすすめです。

また、綿帽子は日本髪の上からでなくてもかぶれます。最近の流行りは洋髪の上から綿帽子をかぶることが主流となっています。

おわりに


いかがでしたでしょうか。
今回は『地毛で日本髪に挑戦する際に知っておきたいこと』について解説してきました。

地毛で日本髪に挑戦する際、特に知っておきたいことは次のとおりです。

  • 髪の長さ:肩下10~15cm程度が理想
  • 毛量:パスタ100gの1束ほど

これらの条件を満たしておけば、文金高島田や島田髷などの日本髪に挑戦できます。

阿部写真館では、叶えたいフォトウェディングのために、しっかりとサポートさせていただきます。気になることや疑問点など、遠慮なくお気軽にご連絡ください。

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